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複言語プログラム



複言語プログラム(PLP)

複言語プログラムは、本学のダイバーシティ(多様性)の要として、以下の3点を学修目標として掲げています。

  1. 複数の言語を理解し、使い分けのできる言語能力と複合的なコミュニケーション能力を獲得する。
  2. 世界に息づく文化や歴史の多様性に気づき、他者の文化的アイデンティティに対する寛容な心を身につける。
  3. 社会的な主体として、世界市民として、未知の世界に対する好奇心を持つ。

  4. 学生のみなさん、複言語の学習は決して「卒業単位のため」ではありません。刺激的な複言語学習の経験を通して、これまで見えていなかった世界と新しい自分に出会ってくれることを期待しています。

複言語プログラムで履修可能な言語

フランス語学科、中国語学科、国際日本語学科の学生は英語が必修、その他の学科学生は英語を除く11言語の中から自由に履修できます。

国連公用語すべてと経済発展の著しいアジア諸国の言語

各言語の学修達成目標

PLPレベル別 学修到達目標(いずれも修了時)
初級(1年次)  中級(2年次) 上級(3~4年次)
ドイツ語 ドイツ語技能検定試験 4級 ドイツ語技能検定試験 3級 ドイツ語技能検定試験 2級
フランス語 実用フランス語技能検定試験 4級 実用フランス語技能検定試験 3級 実用フランス語技能検定試験 準2級~2級
スペイン語 スペイン語技能検定試験 5級 スペイン語技能検定試験 4級 スペイン語技能検定試験 3級
イタリア語 実用イタリア語検定 5級 実用イタリア語検定 4級 実用イタリア語検定 3級
ロシア語 ロシア語能力検定試験 4級 ロシア語能力検定試験 3級 ロシア語能力検定試験 2級
アラビア語 日本アラビア語検定協会 5級 日本アラビア語検定協会 4級 日本アラビア語検定協会 3級
中国語 中国語検定試験 4級 中国語検定試験 3級 中国語検定試験 2級
韓国語 韓国語能力試験 1級~2級 韓国語能力試験 3級~4級 韓国語能力試験 5級
インドネシア語 インドネシア語技能検定試験 D級 インドネシア語技能検定試験 C級 インドネシア語技能検定試験 B級
タイ語 実用タイ語検定試験 5級 実用タイ語検定試験 4級 実用タイ語検定試験 3級
英語* 英検2級 英検準1級
*英語はフランス語学科、中国語学科、国際日本語学科のみ。

各言語の紹介

ドイツ語

ドイツ語はドイツ、オーストリア、スイス、リヒテンシュタイン、ベルギー、ルクセンブルクの公用語であり、イタリアの南チロル地方、フランスのアルザス・ロレーヌ地方などでも話されています。ドイツ語圏は近代以降、学術・芸術分野(自然科学、法学、思想、文学、音楽、美術など)に優れた成果をあげ、その成果は日本でも受容されてきました。また、ドイツは1990年の統一以降、EUにおいて大きな政治的、経済的役割を担うようになっています。ドイツ語を学ぶことは、ドイツ語圏の国々について知る第一歩であるのはもちろん、現在のヨーロッパを深く理解すること、そして日本を含めた現在の世界を相互の関係性のうちにとらえることにもつながります。ドイツ語は英語と姉妹の関係にあり、語彙や文法に多くの共通点を持っています。ドイツ語を学ぶことで、英語をよりよく理解することもできるでしょう。

白井史人

大岩昌子

フランス語

ヨーロッパの中心として発展してきたフランスは、今でも世界で最も魅力ある国として人々を惹きつけています。セーヌ川、ヴェルサイユ宮殿、モン・サン=ミッシェル…観光に留まらず、文学、思想、美術、教会建築、音楽、ファッション、食文化など幅広い分野で世界的レベルの伝統を誇ります。フランス語はフランスだけでなく、ベルギー、スイス、カナダ、アフリカ諸国など、世界中に広がるフランス語圏(Francophonie フランコフォニー)で話されています。フランス語は多くの国際機関の公用語でもあるため、国際ボランティアに興味があったり、国際機関で活躍したいと思えば、フランス語が欠かせません。多様性を重視する価値観や日本とは異なるコミュニケ—ションスタイルを獲得するいい機会にもなります。フランスは最近話題になっているように「移民の国」です。そうした観点から社会をとらえ、歴史を考えることができるのも、フランス語を学ぶ大きな利点となるでしょう。なぜなら、言語を学ぶことは文化や社会、歴史を知ることに他ならないからです。こうして見るとフランス語は世界を知るための教養とも言えます。フランス語で世界への扉を開けてみませんか。

スペイン語

スペイン語を習得すると、何が出来るようになるでしょう?旅行に行った時に使える?確かにスペイン語圏には、日本でも人気のサグラダ・ファミリアやマチュピチュなどの世界遺産が数多くあります。スペイン語圏の人と友達になれる?留学などに行くと、スペイン語を話すたくさんの人と出会うのも確かです。世界中にいるスペイン語話者5億人の仲間に入って、21の国や地域で公用語になっているスペイン語を話したり、理解したりすることは、あなたの世界を広げ、物の見方や考え方を多面的にし、豊かな文化に触れるための道具を与えてくれるということでもあります。日本にいても、スペイン語を使って発信された無数の情報の中から、自分の興味と一致するものを見つけて、読んだり聞いたりすることが簡単にできるのです。スペイン語圏の新聞も、テレビやラジオ番組も、インターネットで読んだり、見たり、聴いたりできるので、同じニュースでも、日本やアメリカとは違うとらえ方に触れることもできます。スペイン語を学ぶことにより、あなたの世界を大きく広げていくことができます。

松本純子

石田聖子

イタリア語

イタリア語は日本語と同じ様に絶えずA→ア、E→エ、I→イ、O→オ、U→ウの母音で終わり、親しみやすく、またその抑揚は音楽のようです。実際、音楽用語の多くがイタリア語であることからも、そのことが伺いしれます。まずはベタベタのローマ字読みから歌っているかのように口に出してその音自身に慣れていきます。そしてその先にはあの人間味のあるデザイン、ドラマティックな古代ローマの歴史や神がかりの作品にあふれるルネッサンス、世界中で受け入れられる料理とファッション、イタリア人が誇りに思い、愛してやまないイタリアへの情熱の鍵を解き明かしていきます。現地で溶け込むための語学修得はもちろんですが、その背景である文化も理解し、あらためて日本の文化の良いところ取りとイタリア文化の良いところ取りをめざします。Ciao!チャオ!

ポルトガル語

ポルトガル語は世界8ヵ国で公用語となっている言語です。日本の中ではあまりメジャーな言語とは言えませんが、日本語の中にはポルトガル語由来の単語もいくつかあるので、ある意味なじみの深い言語と言えます。ポルトガル語はローマ字読みに近い読み方が多いので、文字の読み方は早く習得できます。ただ「名詞や形容詞に性別がある」ことや「動詞が主語に合わせて4つの形に活用する」ことなど、英語にはない考え方がたくさん出てくるので、最初のうちは戸惑うこともあるかもしれませんが、既に勉強している英語との違いを楽しんで勉強ができます。授業では、最も話者数の多いブラジルで用いられているポルトガル語を勉強します。東海地方には在日ブラジル人も多く、ブラジルポルトガル語を目にしたり耳にしたりする機会がたくさんあるので、ぜひしっかり学習して活用してください。

鈴木茂

地田徹朗

ロシア語

ロシア語は、キリル文字と呼ばれる、ローマ字とは違うアルファベットを使うので、最初は少しとっつきにくく感じるかもしれません。でも、絵文字でよく使われるД、Rが裏返った文字(Я)やNが裏返った文字(И)、円周率のパイと親戚関係にある文字(П)などになじんでいくうちに、きっとこうした文字にも親しみを覚えるはずです。そして、英語とは大きく違って(sheやtheの発音を思い浮かべてください)、文字と発音が基本的に対応しています(たとえば、пという文字が出てきたら[ p ]と発音すればよいのです)ので、文字と発音の関係さえ覚えれば文章がどんどん読めるようになります。かつてロシア語はソ連という国の公用語だっただけでなく、共産圏とも言われる社会主義国でも通じましたから、ロシア語話者は世界中にたくさんいました。ソ連が崩壊し、社会主義国家がつぎつぎと姿を消していったいま、話者数は減っていますが、それでも国連の公用語の一つで、ロシア連邦以外の旧ソ連圏などでも通じますから、依然として世界でもっとも重要な言語の一つです。頭が柔軟で、いろいろなことをたやすく吸収できる青春時代に、ぜひロシア語に親しんで、近くて遠い国ロシアを身近に感じてください。

アラビア語

アラビア語は、北アフリカ一体から西アジアまでの広い地域で使用される、国連公用語のひとつです。摩天楼のそびえたつドバイ、青々とした地中海の広がるチュニジア、ピラミッドを仰ぐエジプト・・・さまざまな風景の中で、アラビア語が話されています。
アラビア語は、イスラーム教の聖典『クルアーン』が書かれた言語でもあり、伝統的に、イスラーム世界の知的言語として特別な意味を持ってきました。そのため、欧米諸国のムスリム街、中国や、東南アジアでも、アラビア語で会話ができる人をかならず見つけることができます。
また、現代の国際情勢を読み解くうえでも、アラビア語が重要な手助けとなることは間違いないでしょう。日本では、「英語が世界共通語」であり、英語ができれば世界中の情報にアクセスできると考える人もいますが、それは間違っています。英語でアクセスできる情報は、限られたものです。新しい言語を学ぶことは、英語だけでは知りえない情報にアクセスする鍵を得ることを意味します。

中国語

中国語は、世界で一番話されている言語のひとつです。なぜなら中国語は世界の人口の約4分の1が暮らす中国で話されているのに加え、台湾・シンガポール・マレーシアなどの東南アジア諸国をはじめ、世界に広がる約2千万人の中国人社会で用いられているからです。世界で多くの人々に話されている中国語は、国連の公用語のひとつにも選ばれています。
いま日本の各地では、中国語が話せる人材が求められています。中国語をマスターして、未来を切り開く役立つスキルを手に入れましょう。
中国語には、日本語と共通する語彙がたくさん含まれています。「外国」「音楽」「商店」などの単語も、発音を覚えれば、そのまま中国語会話のなかで使うことができます。中国語は漢字を使って表記されます。漢字を見れば、それがどんな意味を持つ言葉か、判断できる例もあります。「電脳」という言葉を、どこかで見たことはありませんか? 「電脳」は電気で動く脳、つまり「コンピュータ」を意味する中国語です。このように中国語は日本人にとって学びやすい言語です。

韓国語

近年、「東アジア共同体」という言葉をよく耳にします。グローバリゼーションが進むなかで、欧州連合(EU)や自由貿易協定(FTA)のように、日本、中国、韓国を含む東アジア地域においても密接で積極的な協力関係を期待する声が高まっています。このような世界情勢のなか、これから韓国語を学ぶことへの意義がもっと大きくなっていくことは間違いありません。現在すでに韓国料理が日本人におなじみのものになり、韓国の映画やテレビドラマが日本で当たり前のように放送されるようになりました。今では、こうした流行を示して「韓流」という言葉まで使われるようになっています。
他方、日本のアニメやJ-POPsをはじめとした若者文化の多くが韓国で受け入れられるようになっています。多くの共通の歴史を持つ日本と韓国は、これまでによく「近くて遠い国」と形容されてきました。今こそが、両国の相互発展のために、未来志向的な思考のもと、もっとも近い両国関係を築いていくときだといえます。また、ハングルで表される言葉が使用される地域は韓国にとどまらず北東アジアの広い地域にわたっています。ハングルを学ぶことは、日韓両国の関係だけでなく、広くアジアに対して視野を広げることにもなります。

白明学

インドネシア語

インドネシア語は、新興国の一角と目されているインドネシア共和国の言語です。インドネシアは、バリ島やボロブドゥール遺跡といった世界的な観光地でも知られていますが、2億数千万人の人口を擁し、東南アジア諸国連合(ASEAN)の市場統合に向けて存在感を増している地域大国です。日本とは特に深いつながりのある国の1つで、経済発展の著しい近年は「日本企業の進出先」としても注目を浴びています。
インドネシア語のベースとなっているのは、マレー語(馬来語)です。マレー語は「海のシルクロード」で知られる海域東南アジアの交易ネットワークで用いられてきた共通語(リンガ・フランカ)としての歴史があり、宗教・言語・文化の多様な人々から構成される多民族国家インドネシアをまとめる国語に選ばれたのです。マレー語がベースとなったということでは、他にもマレーシアやシンガポール、ブルネイといった国々でマレー系の人々を中心に用いられています。このようなインドネシア語の特徴は、共通語としての平易さにあります。加えて、文字はアルファベットです。外国語科目としてのインドネシア語は初習者にとって取りかかりやすいものとなっており、授業でも基礎からじっくり確実に習得していきます。

タイ語

タイと言えば何を思い浮かべるでしょうか。近年では日本でもおいしいタイ料理の店が増えています。トムヤムクンだけではなく、タイ・ホーリーバジルを使ったガパオライス(タイ語ではパット・クラパオ)といった庶民料理も知られるようになってきました。タイへの旅行も大変人気です。毎年100万人以上の日本人がタイを訪れています。タイはきらびやかな仏教寺院や豊かな自然に満ちています。よく微笑み、ホスピタリティあふれるタイの人々にも出会えるでしょう。歴史的な遺跡も見逃せません。たとえばアユタヤーは14世紀から18世紀まで栄えたタイの都で、江戸時代初期には朱印船が渡ったところとしても有名です。日本とタイの経済関係もますます重要になっています。タイに進出した日本企業は1500社を数え、もはやタイなくして日本の製造業や食品産業は成り立ちません。首都バンコクに住む日本人も35000人を超えています。皆さんも将来タイに出張したり、赴任したりすることもあるかもしれません。このタイ王国の国民6500万人の公用語がタイ語です。

川口洋史

英語

外国語学部のフランス語学科、中国語学科、世界教養学部の国際日本語学科では、PLP科目として英語が必修として指定されています。世界には多様な言語が存在し、それぞれに独自の有用性、必要性があることを十分に自覚しながらも、同時に国際共通語としての英語の勉強も求められます。PLP英語は、高校までの英語学習をさらに深め、大学卒業後求められるグローバル時代に必要な英語運用能力を育成するために編成され、2年次から4年次にわたって科目が提供されます。2年次には必修科目として、主としてオーラル面の運用能力を養成するAdvanced Core English 1&2、様々な英語能力試験に対応する総合的な英語力を涵養する英語総合演習1&2、また自立した英語の読み手の育成を目指した英語講読1&2があります。3・4年次には選択必修科目として上記に続く科目としてAdvanced English 3&4、英語総合演習3&4、英語講読3&4などが提供されます。PLP英語では、2年終了時に英検2級、3・4年終了時に英検準1級を目標として設定しています。