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副学長:玉井俊紀教授



現代国際学特殊講義の紹介
副学長/現代国際学部長/言語教育開発センター長 玉井俊紀教授

副学長/現代国際学部長/言語教育開発センター長 玉井俊紀先生に、現代国際学特殊講義について、お話しをうかがいました。

日本を代表し、現代社会で活躍中の講師陣によるオムニバス科目

現代国際学部には、ほかではほとんど見られない授業科目がいくつかあります。そのうちの一つを紹介します。「現代国際学特殊講義A」という、オムニバス科目です。オムニバス科目というのは、通常の授業のように、一人の教員が15回の授業を一人で行うのではなく、週ごとに代わるがわる、異なる講師が、異なるテーマで行う式の講義形式をいいます。オムニバス科目そのものが珍しいのですが、この科目のもう一つの大きな特徴は毎週講義を担当していただく講師が、現代社会のさまざまな分野で活躍中の方だということです。私は、この10年間この授業のコーディネーターとして、さまざまな講師をお招きしてきましたが、日本を代表するような方々が、ご多忙の中よくお出でいただけたと、心から感謝している毎日です。

200名にも及ぶ、じつに多士済々な講師陣の中から、何人か最近の講師を紹介します。

「グレートジャーニー 地球を這って見たこと、考えたこと」
(2014年度2期 第2回)

関野吉晴先生(医師・探検家・武蔵野美術大学教授)

探検家、医師と聞くだけでロマンを感じます。アマゾン流域の現地住民との接触に端を発し、歩き回った(文字通りの意味であって比喩ではありません)地球の表面はどれくらいになるのでしょうか。人類がどのような状況でアフリカを出て最終的に南米の先端まで到達したか、関野先生にはそのイメージが用意されているのでした。遠い過去に始まる人類の探求は、関野吉晴先生の頭の中では、人類の遠い未来へと続いています。モンゴルの幼い少女との交流と、交通事故死によるその交流の突然の遮断など、いくつものドラマを聞く機会もありました。

関野吉晴氏プロフィール

1949年1月20日東京都生まれ。1982年横浜市立大学医学部卒業。1971年アマゾン全域踏査隊長としてアマゾン川全域を下る。通算10年間以上にわたって、アマゾン川源流や中央アンデス、パタゴニア、アタカマ高地、ギアナ高地など、南米への旅を重ねる。その間、現地での医療の必要性を感じて、横浜市大医学部に入学。医師(外科)となって、武蔵野赤十字病院、多摩川総合病院などに勤務。その間も南米通いを続けた。

「いけばなから日本を考える」(2014年1期 第8回)

池坊由紀先生(華道家元池坊 次期家元)

多くの流派がある中、本家とか元祖というのは多少時代遅れの響きがするようになっている昨今、「華道池坊(いけのぼう)」の名は私にとってはひときわ明るい輝きを放っているように思われる名前です。「次期家元」という職位(職名)に、私は思わず「うーむ」とうめき声をあげました。その次期家元の池坊由紀さんは、想像を超える多用の身でありながら、私たちのために笑顔で出向いてくれています。若い人たちに華道の意味を伝えたいという心の深いところから出てくる使命感が伝わってくる、毎回、工夫された講義に、私は、深く敬意を表します。

池坊由紀氏プロフィール

華道家元四十五世池坊専永の長女。国内外でのいけばな振興活動はもとより、他の芸術分野とのコラボレーションも展開。また日本文化の振興、子どもの教育に関する委員会やシンポジウムへの参加、大学で客員教授としての講義など、命を生かすといういけばなの精神に基づいた様々な活動を行なっている。日本いけばな芸術協会副会長。

「血の尊さ、そして今献血」(2014年度1期 第9回)

岡本崇先生(岡本殖産株式会社 代表取締役会長)

和歌山県の一つの町で、ある会社社長が血液の救急運搬車を寄贈したという新聞記事を読んだとき、はじめ私は、よくある話の一つだと思いました。記事を読み進めるうちに、この寄贈が会社の仕事とは無縁であり、実はご家族への深い思いから実現した話だとわかって、心がふるえました。幼くして血液の病でその生命を終えなければならなかった娘さんを偲ぶよりどころになっていたのです。娘さんを看取った看護師さんが娘さんを強く抱きしめてくれたくれたことがわかったときの感動的なエピソードを語られたときは、受講する学生たちの間からすすり泣きが聞こえました。

岡本崇氏プロフィール

昭和50年6月に小児癌で亡くなった娘(三女:幸美3歳3ヶ月)の療養中、輸血療法で多量の血液(Rh-マイナス)を必要として見ず知らずの方々から受けた多くの善意に感謝し、そのご好意にと当時としては貴重な献血運搬車の寄付を始めた。また、自身がライオンズクラブの一員として献血推進に奉仕している。(緊急自動車を「幸美号」と命名、今日まで5台)

異彩を放つ「巨人」科目群

現代国際学部のオムニバス科目には、実はほかに、「現代国際学特殊講義B」と「現代国際学特殊講義C」があります。いずれも、「現代国際学特殊講義A」におとらず異色の科目です。それぞれ、世界の国々から、話題の国を選び、その駐日大使館にお願いして、その国の生々しい実情を、直接、大使館関係の方から、英語で語ってもらう科目、また、企業の代表として海外に駐在された方々がその経験の中からくみ取られた教訓を、現地の文化の中で過ごした苦労、楽しさを交えて語っていただく、ビジネスパーソンによる科目です。
これらA, B, Cの現代国際特殊講義は、人間性を深め、社会教養の涵養につながる、異彩を放つ「巨人」科目群といえます。

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