自己点検・評価

自己点検・評価インデックス>> 第11章第1節 (1)学園の状況と財政の役割

財政

目標:財政健全化の一層の促進と新規事業必要資金の確保

目標を達成するための措置
  1. 学園運営に必要充分な学納金収入の確保
  2. 補助金収入、事業収入の増大対策の策定
  3. 経費増大の抑制及び削減対策の策定
  4. 良好な資産状態の維持
  5. 名古屋外国語大学の強化
  6. 財務公開の促進と学園活動支援環境の整備

第1節 財政目標と対策

(1)学園の状況と財政の役割

 学校法人中西学園は平成15年度現在、名古屋市の中心部中区新栄に専門学校5校を設置する新栄校地、名古屋市の東隣日進市に2つの大学と1つの短期大学を設置する日進校地、名古屋市の北東近郊、瀬戸市菱野団地内に菱野幼稚園校地の3つのキャンパスがあり、およそ6,978人の学生、園児が在籍する(平成15年5月1日現在、以下同じ)。この中で最も大きいのは日進校地で、全体学生数の4分の3に当る5,265人の学生が学んでおり、名古屋外国語大学もこの日進校地の中にある。

 中西学園は文系分野に属する多様な大学、短大、専門学校、幼稚園の集りであり、その一つ一つの学校規模は比較的小さく、財政的に互いに支え合うことによって存続繁栄が可能な状況にあるが、数年前まで学園の中で財政的規模が最大であった愛知女子短期大学が現在は規模を縮小させ、これに代わるべきものとして設置した名古屋学芸大学は完成年度に到っていないという現状にある。さらに短大同様2年生課程中心の専門学校も一時の勢いを無くし財政的には厳しい状況に立たされている。したがって現在、財政的規模が最も大きい名古屋外国語大学の財政基盤をより一層強固にすること、さらには学園グループ校各自の財政的自立を促進することが学園全体の財政健全化にとって重要となっている。

 また最近、高等教育機関を取り巻く社会的状況変化は著しく、文系分野においても他校との競争的関係は厳しくなってきている。この要因が18歳人口の大幅な減少にあることは一般に指摘されるとおりであるが、それとともに教育内容に対する嗜好が短期間のうちに変化していることも見逃せない要因である。したがって常に新しい魅力ある分野を探索し新規事業計画を立て、迅速かつ柔軟に実行してゆく姿勢は今後の私学経営において欠かせない要件となる。こうした学園経営の動きをバックアップし必要となる資金を準備、提供することは財政の重要な役割と言える。