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2013年度


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4月4日、5日 フレッシュマンキャンプ

2013年度 フレッシュマン・キャンプ

毎年恒例のフレッシュマン・キャンプが4月4日(木)・5日(金)、1泊2日の日程で行われました。今年の参加者は70名の新入生と11名の教職員でした。

初日は学科教員の紹介の後、新入生による自己紹介、そしてフランスおよびフランス語にかかわるレクリエーションを行いました。
夜は夕食を取りながらテーブルマナー講習を受け、その後、本学科の卒業生2名と本学科を経て本学大学院に在籍中の院生1名に就職や留学に関する体験談を語ってもらい、大学生活だけでなく、今後の将来を考える上でとても役立つ具体的な話を聞くことができました。

翌日には短期海外研修や授業紹介など、学科ガイダンスを行い、二日間を通して学生同士だけでなく、学生と教員間でも交流も深めることができ、新たな一年をスタートさせる非常に良い機会となりました。

5月23日 講演会

2013年5月23日(木) フランス語学科主催講演会

【 演 題 】 : 「ユーロ危機と日本経済の展望」

【 講 師 】 : 井上 泰夫 氏 (名古屋市立経済学部マネジメントシステム学科・日仏学会理事会長)



今年の講演会では経済学、特にEUや東アジアをご専門とする名古屋市立大学の井上泰夫先生をお迎えして貴重なお話を伺いました。当日は学内他学科、他学部からの参加者のみならず一般の方の来聴もあり、参加者は250名を上回る大盛況となりました。

 講演は「ユーロ危機と日本経済の展望」という演題に沿った内容ではありましたが、18世紀古典経済と現代経済の共通性に着目して将来を展望する点が本講演の重要なポイントでした。というのも、現在起きている「ユーロ危機」は財政問題を抱えている、いわゆる「弱い国」の国全体の収支が赤字で、一国の産業や製造業など、実体経済économie réelleが不調であるがために財政赤字を招き、金融市場に依存せざるを得ない状況となっています。しかしこのような社会経済の特徴は、実は18世紀、革命前のフランスにも共通する特徴なのです。当時のフランスは戦費による財政赤字の累積に農業生産の停滞が重なり、実体経済が衰退していたため、実体経済の悪化から財政赤字につながり金融資本投機に流れる、という現代のユーロ危機と共通性の高い図式が成り立つ状況だったわけです。

井上先生のお話から、このように見ると資本主義のメカニズムは何百年経っても変わっておらず、実体経済である産業と貨幣経済である金融という二つの柱が資本主義の特徴であり、なおかつ資本主義には欠かせない存在であること、従って資本主義の存続には、いつの時代でも弱っている部分を補強していく必要があることが分かりました。また、ユーロの一番の問題点は、EUとして市場が統一され、ユーロ圏として貨幣が統一されているという点については一国の状況と同じでも、国家や政府が残っている、言い換えれば財政が異なる点だということが理解できました。

日本経済の展望についてもやはり実体経済と貨幣経済の双方の強化が必要であることが把握できました。その点ではアベノミクスにて後者の金融政策としては第一の矢が放たれましたが、早急に前者を支える第二、第三の矢が放たれなければ、真の意味での日本経済の進展は難しいことも分かりました。

 講演中、井上先生のお話に興味深い眼差しで耳を傾けている学生の姿がとても印象的でした。経済を専門としない学生に対してもとても分かりやすいよう、井上先生が解説してくださったおかげです。この場をお借りして貴重な時間を割いてご講演してくださった井上先生に、学科一同、心から御礼申し上げます。

最後になりますが、講演の締めくくりとして先生から発信されたメッセージを改めてここで掲載させていただき、広く皆さんの胸にも刻んでいただけることを願ってやみません。

“英語だけがビジネス言語ではなく、フランス語を通じて人文・社会科学を学ぶ価値は今もなお非常に高く、例えば、歴史学におけるアナール学派、社会学におけるブルデュー、哲学におけるサルトル、アルチュセール、フーコー、経済学におけるレギュラシオン理論など、フランス語で学べる知識の幅広さと奥深さを追い求めて大きく成長していただきたい”

講演会の様子

通訳担当の伊藤先生、講師の井上先生、
            司会のアヌカン先生(左から順に)

8月3日~26日 第6回夏期海外研修

2013年度ベルギー夏期海外研修報告 (期間 平成25年8月3日〜26日)

 今夏のベルギー研修にはフランス語学科2年次生19名英米語学科生2名が参加しました。ここでは本研修について報告します。
 平成25年8月3日(土)、セントレア(中部国際空港)からヘルシンキ、パリ経由にて同日夜、ブリュッセルに到着。現地で研修をコーディネートしてくださるブリュッセル外国語大学の渡邊先生が出迎えて下さいました。翌日には長旅の疲れも見せず、さっそくブリュセッル市内を観光するなど、この地での3週間に及ぶ生活に期待を膨らましている様子でした。
 その翌日から、ブリュッセル外国語大学のキャンパス内での語学研修が本格的に始まりました。宿泊するアパートメント・ホテルからはトラムに乗って通学します。授業は二クラスに分かれ、週末以外毎日開講されますが、会話や文法に留まらず、世界文化遺産の「オルタ美術館」に代表されるアール・ヌーボーやアール・デコについてもフランス語で解説されるなど、少々専門的な内容にも及びます。さらには授業の一環として王立美術館、王宮、楽器博物館など、ベルギーに特徴的な施設を見学するといった、文化や歴史の香りのする教養を重視した研修内容が印象的でした。
 週末を利用してブリュージュゲントアルデンヌを訪問、中世に栄えた街を目の当たりにすることができましたし、研修の後半にはロンドンやパリへも足を運び同じヨーロッパ内でも地域によって大きく異なる文化、社会を自らの目で確かめる貴重な機会を得たように思われます。  
 研修後に行ったアンケート調査では、この3週間の研修の成果として「自分のフランス語が通じず、悔しい思いをしたのでもっと勉強したい」「3カ国まわったことで視野がさらに広がった」、といったポジティブな意見が見受けられました。実際に参加した学生のフランス語学習の動機づけはかなり強まったようです。フランス語、フラマン語(オランダ語)、ドイツ語という三つの公用語を軸に地域が大きく分かれているベルギーで過ごした経験が、今後、人としての成長に繋がっていくことを期待しています。
 なお本研修の実施にあたり、JASSO(日本学生支援機構)の平成25年度留学生交流支援制度(短期派遣)より奨学金をいただきました。この場を借りてお礼を申し上げます。 

ブリュッセルのグランプラス

第23回 セネットの会・弁論大会

 2013年度は、暗唱の部をセネットの会に変更したため、弁論の部のみを開催致しました。
審査員として「アリアンス・フランセーズ愛知」からエリーズ・カラロ氏をお招きし、学内審査員にはフィリップ・ラッシュ教授(英米語学科)、ローラン・アヌカン准教授(本学科)、ジェローム・パク招聘講師(本学科)に審査をしていただきました。

 今年度の弁論の部には11名が参加しました。
 大学の留学制度を利用して留学をしてきた学生が、自身の体験談などについてフランス語でスピーチをします。帰国生は約2か月前から原稿の校正や発音、イントネーションについてネイティブスピーカーと練習を行い当日に備えます。在学生は帰国生の実力に感銘を受けるとともに、またこれから留学を目指そうとする学生にとっては、より一層フランス語に取り組むモチベーションが上がったように見受けられました。



 11月14日にセネットの会を行いました。セネットとは小劇という意味で、1年生がこれまで学んできたフランス語力、主にフランス語の口頭表現力を披露する目的で今年度より新しい試みとして設けられた学科イベントの一つです。
学生たちは少人数のグループに分かれて、教員から与えられたテーマをもとに自由に会話文を作り、発表までの数週間、練習に励みました。
当日は効果音を駆使したり、プロジェクターを利用したり、また仮装をして場を盛り上げる学生も大勢おり、大盛況に終わりました。
教員一同、学生たちのフランス語の表現力がわずか半年でセネットを演じられるほど身についたことにとても喜びを感じました。セネットの内容に応じて、教員が審査を行い、上位3チームには賞品が贈られました。

2月12日~3月10日 第23回春期海外研修

地中海研修センター(CMEF)にて

今年度はフランス語学科1年次生18名2年次生3名合計21名が春期海外研修に参加しました。
前半のパリ日程では、ルーブル美術館やモン=サン=ミッシェル、ヴェルサイユ宮殿を観光し、卒業生が働いているレストランで昼食を取りました。その後、南仏のカップダイユにある地中海研修センター(CMEF)へ行き、3週間の語学研修と様々なエクスカーションをして過ごしました。研修中の授業時間は60時間とされており、午前に文法、午後に会話の授業があります。センターにはイタリア人やアメリカ人の団体も来ていました。今年は例年以上に他校との交流が多く、食事中や休憩中も常に彼らと同席してとても友好的な雰囲気でした

地中海沿いを散策

 また2012年度から始まった異文化交流会を今年も行うことになり、学生たちは授業中に発表の準備をしました。日本の四季、お祭り、食文化、スポーツ、伝統芸能、JPOPなどをパワーポイントで紹介し、交流会に参加していたイタリア人学生がとても熱心に私たちの発表を聞いていました。発表後にはDégustation(試食)の時間を設け、お味噌汁や和菓子、お抹茶などを振る舞ったのですが、予想以上にお味噌汁が好評でした。書道や折り紙を紹介した際には、イタリア人の名前をカタカナや漢字で書いたり、折り紙の折り方を教えるなど、多岐に渡って交流が深まり、今年も大成功を収めた研修となりました。

授業風景

授業風景

カフェテリアにて

イタリア人学生とともに