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ホーム > 現代国際学特殊講義 > 現代国際学特殊講義A > 現代国際学特殊講義A 2016年度2期 > 第12回 「ポストヒューマン時代の想像力」

第12回 「ポストヒューマン時代の想像力」



名古屋外国語大学学長 ロシア文学者  亀山郁夫先生

名古屋外国語大学学長 ロシア文学者
亀山 郁夫 先生

近年のロボット工学やAIの開発に伴い、我々人類が自身の仕事の大部分を委託し得る時代へのカウントダウンが始まった。今やロボット社会の実現は時間の問題であり、それは年々早まっている。そして、2030年までに、人間は週15時間程度の労働で事足りる環境になるという意見もある。
 労働時間が減少すれば人体への負担も軽減され、現在特に問題視されている過労死についても、大いに改善されると考察される。しかしながら、それによりまた別の問題も発生する。極端に与えられた膨大な時間を、我々人類がいかに消費するかということだ。ただひたすら自堕落に過ごすのも一つの手段ではあるが、ここで提起されるのは「クリエイティブ・エコノミー」の考え方である。知力、体力などあらゆる面で人間より効率的であるロボットに唯一欠けているもの、それは創造力だ。人間がそうした新たな技術や知性を磨くようになれば、今後の人類の未来をより輝かせる布石となるであろう。

国際ビジネス学科 坪内 里菜

最先端テクノロジーと人間との付き合い方は現在の私たちの課題である。資本主義は人間の欲望をかりたて、電車の中で乗客のほとんどが携帯電話を触っているというような画一化の恐怖がうまれる。シンギュラリティという言葉があるが、人類が作ったコンピュータがコンピュータを作るという、AIが知能や意識を持ち、科学の進歩をAIが担うことだ。こうなってしまうともう後戻りができない。また、学長がルンバに話しかけるように、人の方がAIを人と同じように認識しつつもある。シンギュラリティは2045年に訪れると言われているが、それまでにロボットやAIに仕事をとられてしまう。すると人に時間ができるが、いかに人間としてクリエイティブに仕事ができるかというのが重要である。また、シンギュラリティに至るまでに人の知性や感情の劣化がある。今回のアメリカ大統領選挙でも見られたが、自分の感情をすっきりさせるためだけに行動することは愚かだ。そして人間が自身の知性を開拓することを忘れてしまった時、AIによる支配は現実となるだろう。
国際ビジネス学科 藤城 知佳