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ホーム > 現代国際学特殊講義 > 現代国際学特殊講義A > 現代国際学特殊講義A 2016年度2期 > 第10回 「美術館を楽しむ―過去、現在、そしてこれから」

第10回 「美術館を楽しむ―過去、現在、そしてこれから」



愛知学院大学文学部歴史学科准教授  井上 瞳先生

愛知学院大学文学部歴史学科准教授
井上 瞳 先生

今回の講義で、美術作品の繊細さについて学びました。一つの作品の修復に5年を要するというのは驚きでした。私が1番面白いと感じたのは、平安時代と鎌倉時代の仏画の違いの見分け方です。平安時代の仏画には「載金」と呼ばれる、金を細く切ったものを使用していたそうです。スライドの写真で見るそれはとても細く、綺麗に切られていて日本美術の繊細さを目の当たりにしました。鎌倉時代には載金ではなく、金の絵の具で細かい線を描いていたそうです。金を切って張り付ける載金とは違い、その作業には「金泥」と呼ばれる絵の具を使います。そして、その違いを見分けるためには現代の高度な科学技術が必要なのだと学びました。今日の講義を聞いて、今まで以上に日本美術に興味を持ちました。
川口 夢乃

今日の講義では、何故、日本の国宝級の芸術作品が海外へと流れていったのか、そして、それらの作品を後世に引き継いでいくための技術について学んだ。米国のボストン美術館にはレプリカではない、日本の国宝級の作品が何点も置かれている。なぜそのような貴重な作品が日本国外にあるのだろうか。それは、日本人の過去の過ちによるものである。神仏分離令を誤って解釈し、仏教の弾圧に動いた人々により、廃仏毀釈が行われ、数多くの仏教作品が破壊され、また売りに出された。日本の仏教美術に魅了され、守らなければならないと感じた外国人の尽力者がそれらを買い取り、ボストンへ持ち帰った。つまり、現在、神仏分離令の頃の作品を見ることができるのは、破壊に走る日本人に対し、保護に力を尽くした外国人のお陰だと考えられる。後世に芸術作品を引き継いでいくには、現在もおこなわれている科学技術や、分析方法が不可欠である。少しでも作品の本来の姿を取り戻すためには、技術開発資金が必要である。ひとりでも多くの人に見てもらえるよう、展覧会の積極的な開催が求められると感じた。
岩下 静華