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上海で「日中学生交流会」を開催 中国語学科の奥谷伶央君が発表



「第二回日中学生交流会」が5月28日、上海の同済大学で開催された。名古屋外国語大学中国語学科4年の奥谷伶央君をはじめ両国の学生計18人が「日中関係における若者学生の考え方と役割」をテーマに、突っ込んだ討論を展開した。昨年10月に名古屋で初めて行われた国際シンポジウム「日中大学生討論会」(名古屋外国語大学など主催)を受け継いで実現した。

討論に参加したのは 名古屋外国語大学、東京外国語大学、愛知大学、愛知県立大学から派遣された学生4人と、同済大学に留学中の日本人学生4人、同済大学の院生8人。同済大学アジア太平洋研究センターの主催、名古屋外大の協力による。昨年はホテルでの公開討論会だったが、今回は大学会議室での学生のみによる方式となった。

冒頭に蔡建国・同センター所長が「日中関係は二千年の友好往来の歴史があるが、近年には問題も起きている。両国の学生が直接向き合って本音で話し合い、議論を深めてほしい」と挨拶。続いて、第一回の実行委員長を務めた川村範行・名古屋外大特任教授が日本側を代表して「名古屋から上海へと大学生の討論会が引き継がれ、意義深い。両国の政治外交面では課題もあるが、時代を担う若者たちが相互交流を通じて相互理解を促進するよう期待する」と述べた。

三時間を超える討論では、全員がそれぞれ事前に提出した小論文をもとに考えや意見を中国語で発表した。第一部「日中関係についての考え方」では、トップバッター役の名古屋外大中国語学科四年の奥谷伶央君が「学生が中国へ行き、色眼鏡なしで等身大の中国を知り、その経験を次世代に伝えて社会でも活かしていくことが今後の日中関係に重要であり、政治の力をも超えることになる」と主張した。
同済大学政治国際関係大学院の楊向悦さんは「日中間の歴史問題は日中関係の全てではなく、両国は対立を避けてアジアと世界の平和のために共通利益を求め、積極的に対話と協議を通じて現実の和解を行うべきである」と指摘した。
自由討論では、中国側は「日本のメディアでは中国の環境汚染などマイナスの報道が多く偏っている。メディア報道に左右されないようにして欲しい」と注文。また、「日本国民の過半数が安保法制に反対しているのに、なぜ安倍政権は支持されるのか、政府と国民の矛盾がわからない」との疑問も出た。日本側からは「日本へ行く前と後とでは日本の印象はどう変わったか」との質問が出された。

第二部「日中関係における若者の役割」では、奥谷君が司会役を務めて討論を積極的にリードした。
中国側からは「両国の学生は日本と中国の双方の歴史を偏りなく客観的に知り、周りに伝えていく必要がある」との提言が出された。日本側は「日中関係を担う当事者としての自覚を持ち、情報を鵜呑みにせず、上面だけで誤解せず、お互いを正しく理解しようとする意識を持つことが若者の使命だ」と指摘した。
日中双方からは「中国語と日本語をお互いに勉強してネットで若者同士の交流を図る」との共通した提言が出された。

最後に、蔡建国所長が「中国で日中両国の学生がこのように膝付き合わせて真剣に討論を行ったのは初めてのことだ。両国はお互いに切っても切れない存在であることが認識できたと思う。日本へ帰国したら日中友好の役割を果たしてください」と結んだ。

日本からの学生は留学生会館に二泊し、学生食堂や大学近くの大衆レストランで食事を体験した。また、討論のほか、魯迅記念館や上海博物館、豫園などを中国人学生の案内で見学し、中国の歴史と今の姿を垣間見る貴重な機会となった。

外国語学部特任教授、日中関係学会副会長 川村範行 記