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学科長メッセージ


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フランス語学科長からひと言

ようこそ、フランス語学科のホームページへ!
名古屋外国語大学フランス語学科は1988年の大学開学と同時に設置され、現在にいたります。この間、高等教育をとり巻く環境は大きく変化し、全国的に大学の再編や学部・学科の統廃合が進みました。しかし、私たちのフランス語学科は、発足から今日まで、独立した学科としてフランス語・フランス語圏の文化に関する教育を行っています。これからも、東海地区唯一の外国語大学の一翼を担う学科としての使命を自覚しつつ、社会に貢献できる、視野の広い人材の育成をめざして、その責任を果たしていきたいと思っています。

ところで、国連の6つの公用語の一つであるフランス語は、世界各地で使われていますが、その形態はさまざまです。フランス本国、カナダのケベック州、スイスやベルギーの一部、それにモナコなどの人たちは母語としてのフランス語を話します。インド洋のレユニオン島、南米のグアドループやギアナ、アフリカ大陸西端のセネガルなどでは公式言語としてフランス語を用います。また、コンゴなどでは行政機関の言語としてフランス語が使われています。

19世紀末に一人の地理学者が、フランス本国以外でフランス語が用いられている地域全体を<フランコフォニ>Francophonieという言葉で表現しました。日本語ではそれを<フランス語圏>と訳しますが、その国際組織に加盟している国は2010年の時点で70か国を数えています。フランス語は、フランスだけでなく、そのようなフランス語圏諸国の人々の暮らしを支えている言語でもあるのです。

フランス語の歴史をさかのぼりますと、古代ローマ帝国で使われていたラテン語に行きつきます。スペイン語やイタリア語もそうですが、ラテン語から派生したそれらの言語の特徴は、なによりも音の響きの美しさにあります。フランス語はさしずめその筆頭といえるでしょう。

私たちフランス語学科のスタッフは、6名の日本人と4名のフランス人、計10名からなります。とくにネイティヴの専任教員が4名も存在するのは全国の大学でも稀なことです。そのほか、非常勤で来ていただいているネイティヴの先生方もおられます。皆さんがフランス語を耳にするのは日常茶飯事で、効果的にフランス語を学ぶための環境は十分に整っています。

たしかに、言葉の習得はけっして易しいことではありません。しかし、学ぼうとする強い意志さえあれば、結果は必ずついてきます。皆さんがくじけそうになったときには、一人で悩まずに、私たちに打ち明けてください。私たちが全力で支えます。

外国語を学ぶ目的は、たんに外国語で話ができるようになることではありません。同じ内容を表現するにも、出てくる言葉が異なるということ、それは、それだけものの考え方や、対象を把握する仕方が異なることを意味しています。言葉は人々の思考の反映だからです。それゆえ、異なる言葉を学ぶことは、未知の文化の地帯に入ってゆくことを意味しています。そのプロセスは、まさに豊かな人間性をつちかう道のりにほかなりません。外国語習得の究極の目的はそこにある、そう私は確信しています。

皆さんが、これまで学んできた英語と新たに学ぶフランス語の運用能力を高めながら、さまざまな領域の問題に対応できるような柔軟な思考と適切な判断力をはぐくんでくださることを願ってやみません。

では、キャンパスでお会いしましょう!